会 員 の 広 場

<7>   パ リ 短 歌 ク ラ ブ (後 編)

2018年2月


山 口  文 子


        パ リ 短 歌 ク ラ ブ (後 編)          

   一年ぶりに参加した今回のパリ短歌クラブの歌会は、通常のランチ歌

会と異なり歓迎会を兼ねた「お茶会歌会」としてくださった。参加者は各自

お菓子や飲み物を持ち寄り、歌会の前にわいわいと歓談タイムを設けてく

さったのだ。

眼にも美しいお手製のパウンドケーキや抹茶ティラミス。甘いものだけで

くピザやサラミ、チヂミまで並び、もはやバイキング。歌会二日前に解禁

なったボジョレー・ヌーヴォーも「今年の出来はいいね」なんて言いなが

ら、ぐいぐい進む。

一年ぶりの再会の方、初めましての方、あっというまに時間が経ってしま

い、皆がほろ酔いの頃、いよいよ歌会開始。私が司会担当になったため、

りとむ形式(一首につき二人をランダムに当てて批評をしてもらう)で進め

た。今までも仕事や留学等で、私のように期間限定でパリに来た「未来」

や「塔」の方が司会を任された際には、それぞれの結社のやり方で司会を

行っている。

  通常12〜15名程度の参加者なのだが、この日は22名という大所帯で、

時計とにらめっこ。題詠にかなり時間をとってしまい、自由詠は駆け足と

なったが、無事に終えることができた。皆さんとても真面目である。が、

さすがフランスというのか、皆さん自由で大胆な発言をする。ほどよい緊

感はあれど、笑いの絶えない時間だ。

「おかえりなさい」と迎えてくれる仲間がいることを実感できて、大役に緊

しつつも、とても幸せな一日だった。そしてお腹いっぱいになった・・・

パリ短歌会は、夏は創立当時からのメンバーで無農薬野菜を栽培してい

方の畑でバーベキュー歌会、秋には日本からも一般参加で広く歌を募

短歌イベントも開催している。りとむのお仲間にもイベントに歌を送って

くれた方がいてとてもありがたい。

さて、ここで前半の「穴埋め短歌」の答え合わせ。

にんげんにこよなく近き歴史にて木にも肌あり力瘤あり/今野寿美

というわけで、正解の三文字は「れきし」。当初「力瘤」を穴埋めにしよう

と思ったが、難しすぎると判断。しかし「歴史」も難しかったようで…おそら

一番近い回答は「類(たぐい)」。とはいえその他の答えも、とてもおもし

かった。

皆さんも、もし第三土曜にパリを訪れることがあれば、パリ短歌クラブの歌

会に気軽にご参加ください。下記にURLを掲載させて頂きます。ご興味の

ある方は是非。

パリ短歌クラブ
http://paristankaclub.blogspot.jp/




歌会前のお茶会。※写真提供:パリ短歌クラブメンバーの浦田さん




昨年11月の歌会の様子。





昨年11月ランチ歌会は、クリスマスバージョンでデザートも豪華!





            


 


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