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<  東 京 歌 会 >


2017 年 6


松 山 紀 子


2017.6.18 東京歌会 
         
     明治大学駿河台校舎 研究棟四階第一会議室
 
 六月にしては肌寒い曇り空の日曜日、月に一度の東京歌会が行わ

れた。本日の出席者は三枝昻之先生、今野寿美先生を含めて三十五

名。例月よりやや少なめだ。

   

 偶数月は作者を伏せた歌会である。作者は予想がつくこともある

が、作者がわかってびっくりのこともある。

 今月は次のような歌に心ひかれた。

   あさなさなわが上腕を締め上げる圧縮空気の洩らす溜め息
                          西塔玲子    
   血圧を測るという短歌の題材になりそうにないことを、ユーモラ

スな歌に仕上げた作者の手腕に感心した。血圧計が出す音を溜め息

と言ったのも面白い。この溜め息はまた作者の吐いたものでもある

に違いない。

    復興支援といふ名のバスの旅に聴く賢治訛りの雨ニモ負ケズ
                        森弘子

「賢治訛りの 」という第四句が良いという三枝先生の講評だった。
 
  なんとなく右の小指の痒き日に野島まで来て空を見てゐる 
                        杉下幹雄
 
 ふだんは小指の痒さなどに気付かないほど忙しくしている作者が

、その日はゆとりがあり、島で空を見ている。私は好きな歌だった

が歌会では「小指」がもとでいろいろな読みが出た。上の句がよく

わからないという読みが多かった。小説なら詳しく説明できるが、

文字数の限られている短歌にはできない。短歌の難しさを改めて感

じた歌だった。 

   東京歌会は毎月第三日曜日に行われます。
 
 まだ参加されたことない方もぜひお越しください。(松山紀子)

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